SGフィルダー 厚木事業場 スタッフ 夢追い人 高橋恵翔さん
ベンツを買った学生スタッフがいる。SGフィルダーの社内報フィルダータイムズの記事を見て取材を申し込んだ。今どき首都圏の大学生で車を買う人も珍しい。きっと車が趣味で車にこだわりがあるタイプに違いない。憧れのベンツをついに手に入れた話が聞けるかな―――。そんなことを予想して望んだインタビューだったが、意外な言葉を聞いた。
「高級車、といえばベンツかな、と。もともと車にはそんなに興味はなかったので、父親や友達に相談して安全性とかもみてベンツに決めました」
車を好きな学生さんなのかなと予想して始めたインタビューだった。話を聞くうちに「ベンツを買った」というよりも“高橋さん自身のストイックさの象徴として高級車を買った”という方が正しいと感じた。
「ベンツを買ったのは一種の決意表明でもあります」と語る大学3年生の高橋さん。佐川急便の営業所長になりたいという高橋さんに話を聞いた。
父のすすめでSGフィルダーに
大学に入るときに「学費以外のすべての生活費は自分で稼ぐ」と親と約束をしました。仕送りは学費以外には全くもらっていません。18歳で青森から出てきて神奈川でひとり暮らし。自分の生活費を稼ぐために大学入学とほぼ同時にSGフィルダーで働き始めました。
SGフィルダーを選んだのは運送会社で働く父のすすめでした。SGフィルダーさんなら間違いないと言われ、入学式の前に面接を受け、働き始めました。大学1年生のころは夕勤で週5日勤務。事業場で同年代の仲のいい友達もできました。一緒にバイクのツーリングに行くくらい仲良くなりました。
夕方の事業場では佐川急便の所長や課長・係長が帰社したセールスドライバーを出迎えて荷卸しをしているのを見ます。堂々とした姿をみて組織の上に立つかっこよさを感じました。トラックの路線会社で働く父の影響で物流の仕事に興味をもっていたこともあり、次第に佐川急便に就職したいと思うようになりました。
大学1年生の頃に平日週5日のフィルダー勤務に加えて週2日で焼肉屋のアルバイトをした時期もありました。まかないは魅力的でしたが、流石に体力が持たないというのもあり、2ヶ月ほどで辞めました。
夜勤へのシフト変更
焼肉屋のアルバイトの代わりに、稼げる夜勤シフトでSGフィルダーの仕事の一本化を決めました。
将来は佐川急便に就職したい。そして営業所長になりたい。そんな夢を抱くようになっていたことも理由の一つです。職場の人間関係も良く、上司である事業場長も明るく面白い人で、働くのが楽しかったのが決め手でした。
夜勤に切り替えるにあたり、絶対に学業をおろそかにしないということは気をつけました。夜の22時に出勤して、朝の8時に退勤。そこから1限があればそのまま、2限からなら仮眠をとってから大学に向かいました。大学の授業が終わったら眠り、また夜勤へ。授業の課題は夜勤中の休憩時間に片付けるようにしています。当然ながら他に休憩時間に勉強している人はいないのですが、課題をやるにはその時間しかないので……。体力的には本当にキツい。SGフィルダーは共に働く仲間がいるからがんばれています。任されていくこともだんだん増え、よりやりがいも感じるようになりました。
ベンツに込めた思い
夜勤で働きだしてほぼ1年が立った今年の春、ベンツを購入しました。本当のところを言うとそこまで車に興味があったわけではありませんでしたが、それまで乗っていたおじいちゃんの車が車検の時期になったこともあり、新しく車を買うことにしました。
どうせ買うなら高級車。高級車といえばベンツ、ということでベンツを買うことにしました。父親や友達にも相談して、安全性など色々考えて決めました。しかしなによりも重視したのはベンツという高級車というところです。
学生でもあの高級車のベンツを買えるぞ、ということを周りに見せたかったんです。周りには親から仕送りをもらってただ遊んでいるだけの学生もいる。自分は、自分の生活費を稼いで、勉強もして、さらにベンツも買う。そういうがんばりを目に見える形にして見せたいという気持ちがありました。
自分の中で、これからの人生で人の上に立つ、立てるようになる、という決意表明の意味もありました。
自分の父親や、佐川急便の所長のように立派になりたい、という思いの決意表明です。
夢に向けて
今事業場ではセクションリーダーになるべく、事業場長からセクションリーダーの業務を教えてもらっているところです。セクションリーダーには他のスタッフからの信頼がなにより重要です。まずは自分のがんばりを見てもらい、評価してもらう。そこから人柄を信頼してついてきてもらえるようになるのが大事だと思っています。
将来の夢は佐川急便に就職し、ゆくゆくは所長になることです。
父のように立派に、事業場長のように明るく、そして佐川急便の所長のように堂々と、そんな物流人になれるよう、今日も事業場で任せてもらった仕事に全力を出しています。