「近所の物流倉庫があるけど力仕事は難しい……」
「資格がなくてもできる仕事に応募したい……」
こんな想いを抱える人におすすめしたいのが、物流事務のバイトです。今回は、この仕事に関心を持つ皆さんに、物流事務の特徴や適性、バイト求人探しの方法などを徹底解説していきます。
■物流事務とは?
物流事務とは、運送会社や物流センターなどの事務作業全般に携わる仕事です。多くの商品やトラックが常時出入りする会社の事務職には、他業種と違って多くの役割が求められます。
◇物流事務の役割と主な仕事内容
まず、お客さまから注文が入った商品を出荷するために、ピッキングリストの作成や印刷を行います。
引当された在庫に出荷指示が出た後は、多くの伝票が出力されていきます。これをルートごとに切り分ける整理や、依頼された専用伝票の発行なども物流事務の大事な役割です。
入庫・出庫の伝票は随時パソコンに入力し、そのデータをもとに印刷された帳票ごとにファイリングを行います。
また、現場担当者と違って事務所にいることの多い物流事務のバイトは、電話の対応も行います。電話の対応と言っても外部からかかってくることはまれで、社内の決まった人からかかってくる電話の取次がほとんどです。
物流業界には、配車事務という仕事もあります。こちらは、各トラックにドライバーを割り振ったうえで、それぞれの行き先と積荷、配送先の指示や管理をする仕事です。運送会社における中核的なポジションとなる配車は、ある程度の経験を積んだ人が担当することが多いため、バイトの募集がかかるのはまれです。
◇物流事務の仕事の流れ
一般的な物流事務では、次の業務フローで日々の仕事が行われています。
- 当日の入庫・出荷予定リストの確認
- 入庫商品のデータ入力や伝票作成
- 顧客やドライバーの対応
- 出荷商品のデータ入力や伝票作成
- 管理データの処理や帳票出力、修正
- 翌日の準備
◇物流事務に必要な資格や経験
補助的な作業が中心となる物流事務のバイトには、事務職の経験や専門資格は必要ありません。
データ入力や伝票作成などで使うPCスキルについては、パソコンに苦手意識がなければ問題ないレベルです。
紙の帳票に記入することも多いため、字を丁寧に書けるほうが歓迎されるでしょう。
■物流事務の仕事が向いている人とは?
物流事務のバイトに向いているのは、次のような適性が備わっている人です。
◇人と接するのが好き
現場の作業員やドライバー、他部署の担当者などと毎日関わる物流事務には、多くの人と接することが苦にならない適性が求められます。また、適切な配送を手配するために、こうした人々との調整や連携をする積極性も必要です。
◇コミュニケーション能力がある
作業の正確性とスピードが求められる運送会社では、必要事項を手短にわかりやすく伝えるコミュニケーション能力も必要です。緊急対応なども多い実情を考えると、相手の話をきちんと聞き、適切な対処につなげる姿勢も欠かせません。
◇効率的に仕事ができる
商品やトラック、ドライバーといったさまざまなものが出入りする運送会社では、優先順位をつけて効率よく仕事を進める判断力が求められます。多くの伝票発行依頼や電話がくる中でスムーズに作業を行うには、与えられたことを黙々とこなすだけでなく、優先順位をつけて計画的に仕事をすすめることが必要です。
■物流事務のバイト求人を探す方法
物流事務のバイトは、次のいずれかの方法で始めるのが一般的です。
- 運送会社などの事務の求人に応募する
- 派遣会社に登録する
運送会社の事務求人に直接応募するときには、履歴書の用意や企業への問い合わせを自分で行います。一方、派遣会社に登録する場合は、まずホームページから予約をして登録会に参加します。その後、派遣会社のサイトから求人検索ができるようになり、場合によってはメールや電話で仕事の案内が来るようになります。
運送会社などへの直接応募と派遣の大きな違いは、契約期間と給与の支払いです。派遣の場合は、原則として派遣可能期間が3年と定められています。そのため、途中で雇用形態の変更などをせずにバイトのまま長く物流事務の仕事をしたい人は、直接応募のほうが適しているといった意見もあります。
ですが、派遣先となる運送会社や物流センターとの無期雇用や正社員などの契約ができれば、期間の制限なく働くことも可能です。
◇給料の支払い方法や相場も要チェック
派遣の場合、給料は派遣元から支払われます。登録企業によっては、日払いや週払いができる場合もあります。そのため、急な入り用などで早くお金を手に入れる必要がある人には、運送会社などへの直接応募よりも派遣会社への登録のほうがおすすめです。
配車や入出庫に関わる仕事も行う物流事務の時給は、一般の事務職よりも高い傾向があります。また、運送会社への直接応募よりも、派遣会社を使ったほうが、賃金の高い企業を見つけやすいと言われています。物流事務のアシスタント的な仕事であっても、1,100円~1,600円ほどの時給が支払われることが多いです。
普通の事務職と比べると少し役割は多くなりますが、それでも賃金重視で求職活動をする人にとって、物流事務のおすすめ度は非常に高いです。
■まとめ
物流事務は一般事務と違って、業務が多岐にわたる仕事です。ですが、多くの役割を担えるようになると、難しいからこそのやりがいが得られやすくなります。
物流事務のバイトを始めるときには、運送会社や物流センターの求人に直接応募をするか、派遣会社に登録して仕事探しをする方法が一般的です。
派遣会社には、時給が比較的高いメリットもあります。ジョブプラスには多くの物流関係の仕事がありますので、気になる方はぜひご登録ください。