求人サイトを見ていると、派遣会社なのに、「アルバイト」の雇用形態で求人を出しているのを見かけることがあります。
求人には必ずアルバイトなのか派遣なのかは書かれているのですが、派遣会社が「アルバイト」の求人を出していることを不思議に思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
■そもそも「派遣」と「アルバイト」の違いとは
◇求人におけるアルバイトの意味とは
アルバイトとは、企業に雇用され、その企業の指示のもと働くことを指します。これを直接雇用といいます。
「指示のもと」なんていい方をすると難しそうですが、コンビニでアルバイトとして働くことを想像してみてください。コンビニのアルバイトはそのコンビニに雇用されて、そのコンビニの店長や上司の指示のもと働いていますよね。これがアルバイトの働き方です。
ちなみに、「アルバイト」、「パート」、「契約社員」と会社によって様々な呼び方がありますが、実は法律上はすべて同じ区分となっています。
◇求人における派遣の意味とは
派遣とは、派遣会社に雇用されて派遣先の企業の指示のもと働くことです。雇用されるのは派遣会社で、派遣先の企業から指示を受けて働くという働き方です。
例えば、SGフィルダーが募集している派遣の求人に応募をしたら、雇用契約を結ぶのはSGフィルダーで、実際に仕事の指示を出すのは派遣先のA社ということになります。
◇求人募集でのアルバイトと派遣の違い
派遣で就業するのか直接雇用されるのかは働き方や待遇などに違いがある場合があるため、まぎらわしい募集の仕方をすることは禁止されています。
■派遣会社がアルバイトを募集している理由
それではどうして派遣会社がアルバイトを募集しているのを見かけることがあるのでしょうか。
次のような場合が考えられます。
- 派遣会社そのものを運営するための人員を募集している場合
- 企業から業務委託を受けて自社現場のアルバイトとして人員を募集している場合
◇派遣会社自体を運営するための人員を募集している場合
派遣会社そのものを運営するのにも当然ではありますが人員が必要です。
募集の受付をするコールセンターや、タイムシートやエントリーシートを処理する事務など、アルバイトやパートが活躍している仕事はたくさんあります。
他にも経理や人事、営業事務や採用事務など様々な仕事で募集があるかもしれません。
こうした仕事は派遣会社の中で働くことになるので、他企業に派遣されるわけではないため、アルバイト・パートの募集になります。
◇業務委託を受けた現場の人員を募集している場合
大量募集をしている場合はこちらのケースの場合が多いかもしれません。
派遣会社の中には、派遣として人員を提供するだけでなく、企業から現場の運営を含めて業務委託を受けている会社もあります。その場合、現場では派遣会社(業務委託を請けている会社)の社員が管理者として業務に関する指示を行います。
業務委託の現場の場合には、派遣会社が雇用を行い、実際に具体的なお仕事の指示を出すのも派遣会社の社員である管理者となるので、雇用形態は「アルバイト」になるのです。
例えば、SGフィルダーがA社の製品の製造を業務委託されている場合、雇用契約を行うのはSGフィルダーで、仕事の指示を出すのもSGフィルダー、作業をするのはA社の商品ということになります。
◇業務委託でのアルバイトと派遣の違い
働く上では、派遣であってもアルバイトであっても、作業の内容や仕事の進め方には大きな違いはありません。
仕事に関する指示を派遣会社(業務委託を受けている会社)の管理者から受けるか、業務委託元の会社から受けるかの違いだけです。一般的には直接雇用のアルバイトより派遣会社のほうが日払いなどの福利厚生面の待遇がよい場合が多いですが、派遣会社が業務委託のスタッフを募集する場合に限っては待遇は派遣で就業するのと変わらないケースがほとんどでしょう。
ちなみに、もし業務委託を受けている会社の作業スタッフに対して業務委託元の社員が直接指示をしていると、いわゆる「偽装請負」、つまり請負にみせかけた派遣となってしまいます。偽装請負は安全管理の責任の所在があいまいになってしまうため、労働者保護の観点から禁止されています。
■まとめ
派遣会社がアルバイトを募集しているのは、自社の事務のお仕事の場合と他社から業務委託を受けているお仕事の場合の2パターンでした。
他社からの業務委託にアルバイトで就業するか派遣で就業するかは就業者にとってはあまり違いがなく、会社と会社の間の契約の方法が異なっているだけのようです。
SGフィルダーは派遣のお仕事も業務委託でのアルバイトのお仕事も両方紹介しています。
気になる方は求人募集がアルバイトのお仕事なのか派遣のお仕事なのか、ジョブプラスで注意して見てみてはいかがでしょうか。